かしこい引越
引っ越しをご検討の皆さまへ
引っ越しは緑ナンバーの営業用トラックにおまかせください。
■はじめに
引っ越しは、ご家族にとっての一大イベントです。新天地での夢と希望を託したイベントですが、その間にトラブルが生じてしまっては何にもなりません。
本書では、引っ越しをご検討の皆さまに“新生活を快適にスタートしていただく”よう、どのような運送事業者を選べばよいのか、また見積り時の留意点や料金体系など、引っ越しに伴う基本事項について紹介しています。
あわせて、お客さまが段取りよくスムーズに引っ越しを進められるよう、引っ越しの手順とアドバイスなども記載しています。ご利用いただければ幸いです。
■緑ナンバーの営業用トラックなら安心です
引っ越しには、国土交通省からトラック運送事業者として許可されている“緑ナンバーの営業用トラック”を ご利用ください。緑ナンバーの営業用トラックなら「技術、サービス、対応」すべての面で信頼できます。
引っ越しは、標準引越運送約款上からは「ドア・ツー・ドア」が原則ですが、緑ナンバーの運送事業者は梱包作業や据え付け作業をはじめ、種々のサービスも用意しています。また、業務に精通したスタッフが責任を持って対応します。
単身での小さな引っ越しからご家族での引っ越しまで、緑ナンバーの運送事業者なら万全です。新生活のスタートをお手伝いするパートナーとして、安心しておまかせください。
■引っ越しの準備は早めに
引っ越しは、毎年3月中旬から4月初旬にピーク期間となります。ピーク期間に限らず、できれば土・日曜日や祝祭日を避けて、ゆとりをもって移動できる平日のほうが“かしこい引っ越し”のポイントといえます。準備は早めに!が鉄則です。
見積り時にしっかりと打ち合わせを行いましょう
引っ越し費用の見積りは無料です。ただし、下見に要した費用は頂くことがあります。
トラブル防止のためにも、きちんと打ち合わせを行い、段取りよくスムーズに引っ越しを進めましょう。
■見積書での確認がポイントです
国土交通省が定めた引っ越しに関する利用者と事業者の約束事を決めた「標準引越運送約款」では、見積りを行ったときに、作業内容についてお客さまと運送事業者が確認しあった上で、引っ越し荷物の数量やサービスの内容に基づき見積書を作成することになっています。
見積書には次の事項が記載されます。
- お客さま(荷送人)の氏名または名称、住所および電話番号
- 荷物を受け取る方(荷受人)の氏名または名称、住所および電話番号/li>
- お客さまが荷物を引き渡す日時および受け取り日
- 発送地および転居先の住所および連絡先電話番号
- 運賃などの合計額、内訳および支払い方法/li>
- 解約手数料の額
- 運送事業者の名称、事業許可番号、住所、電話番号、見積り担当者の氏名および問い合わせ窓口電話番号
- 荷送人および荷受人ならびに運送事業者が行う作業内容
- そのほか見積りに関し必要な事項
■見積りについては次のように定められています
見積りについては、「標準引越運送約款」で次のように定められています。
- 見積りは無料です。ただし、発送地および転居先での下見に要した費用は頂くことがあります。
- 見積り時に内金や手付金などは一切不要です(内金や手付金などを徴収しないことになっています)。
- 見積り時にはお客さまに「標準引越運送約款」を提示いたしますので目を通しておきましょう。
- 運送事業者は、お客さまの引っ越しの2日前までに見積書の記載内容に変更がないか必ず確認いたします。
■見積り時には次の点も確認しましょう
現金、有価証券、宝石貴金属、預金通帳、キャッシュカード、印鑑などの貴重品類はお客さまに携帯していただきます。
もし、自分で運ぶことが困難な場合は、見積り時に運送事業者と相談をして万全を期しましょう。
高額品や大型荷物は別途に輸送します。
絵画や骨董品などの高額品、ピアノ・自動車などの大型荷物は特殊管理が必要なため、他の荷物と一緒に輸送することはできません。別途、附帯サービスとなります。ペットの輸送、庭木の移植なども附帯サービスとなります。
高価な美術品や大型荷物を輸送する場合には、保険料はどうなるかということも確認しておきましょう。
■運送をお断りする場合もあります
火薬類など、他の荷物に損害を及ぼす恐れのあるものは、「標準引越運送約款」にもとづきお断りする場合があります。
■パソコンの取り扱いは?
パソコンなど壊れやすいものの取り扱いは、事前に運送事業者に相談しましょう。
引っ越し料金はこうして算出します
引っ越し料金は、運賃・料金(トラックの大きさと必要台数、作業時間、輸送距離で算出)+実費(作業スタッフの人件費、梱包にかかる費用など)+附帯サービス(その他のサービス)から構成されています。
■引っ越し料金の一例
一般的に引っ越し料金は、下記項目で構成されています。
運 賃 | 基本的な引っ越し運賃のこと。車両費とドライバーの人件費からなっています。料金は、引っ越しをする曜日や時間、季節などによっても多少異なります。 一般的には、引っ越しする距離が、 ・100km以内の場合:時間制運賃を適用。 ・100kmを超える場合:距離制運賃を適用。 |
車両留置料 | 車両(トラック)の待機料金のこと。お客さまの都合で引っ越し作業の標準時間(荷物の搬出、搬入の時間を含む)を超えるときにいただきます。(距離制運賃に適用) |
実 費 | 作業員料(荷物の梱包、搬出、搬入などの人件費)のほか、梱包資材料、有料道路利用料、一時保管料など。 |
附 帯 サービス料 | ピアノ運搬、絵画・骨董品運搬、使用後の梱包資材など不用品の処分、エアコンの取り外し・取り付けなど、さまざまな附帯サービスにかかる料金のこと。 |
*搬入:荷物を運び入れること。
■標準引越運送約款では、請求書の額は見積り額を上回らないことが原則ですが
- 荷物の個数が増えた
- 追加サービスを頼んだ
- 引っ越し日が平日から休日に振り変わった
など、お客さまのご都合で変更された場合には、その分の費用が加算されます。
■お客さまのご都合で解約または延期したときの手数料は、次のようになっています
引越荷物の受取日の前々日 | 見積書に記載した見積運賃等の20%以内 |
引越荷物の受取日の前日 | 見積書に記載した見積運賃等の30%以内 |
引越荷物の受取日の当日 | 見積書に記載した見積運賃等の50%以内 |
また、解約された場合には、すでに発生した費用(見積書に明記したものに限る)はご負担いただきます。
さまざまな附帯サービスと終わったあとは
運送事業者は引っ越し業務の関連サービスをはじめ、大型荷物の輸送サービス、手続き代行サービスなど、さまざまな附帯サービスを行っています。一例を紹介しますので何でもお気軽にご相談ください。
■引っ越し業務の関連サービス
- 電気器具の取り外し・取り付けサービス
TVアンテナ、エアコンなどの取り付け、配線工事など - パソコンの移設サービス
- ハウスクリーニング
- 布団乾燥、丸洗いサービス
- ユニット家具の取り付け
■大型荷物の梱包・輸送サービス
- 乗用車やバイクの輸送
- 美術品の梱包・輸送サービス
- ペットの輸送サービス
- ピアノの搬送
- 庭木の移植
- 物置の移設
■手続き代行サービス
- 転居挨拶状の印刷
- 新聞の購読手配
- 電気、ガス、水道の手続き代行など
■引っ越し後は必ず荷物チェックを
引っ越しが終わったあとで、荷物の一部が壊れていたり、大きな傷を発見した場合には、すぐに運送事業者にご連絡ください。
運送事業者の責任は、荷物を引き渡した日から3カ月以内となっています。発見が遅れると、事故原因や因果関係が不明瞭となるため、引っ越しが終了したら、できる限り早めに荷物の確認をしましょう。
引っ越し用資材
運送事業者では、各種の引っ越し用資材を用意しています。一例を紹介しますので見積り時にご相談ください。
■引っ越し用資材(1)
●伸縮自在キルティングあて布(ハイパットなど)
ネット付き毛布と同様に、家具の荷造りに使います。
伸縮自在なキルティング製なので、家具をやさしく包みます。
●ネット付き毛布
従来の単なるあて毛布とは異なり、表面はラッセル編みという方法で編まれており、結び目で家具を傷めることはありません。また、どこでも持つことができますので、運搬に最適な姿勢で運べます。
●ふとん袋
ふとん保護のための引っ越し必需品です。
●ハンガーボックス
衣類の運搬時に便利な資材です。ハンガーがそのまま掛けられるようになっていますので、スーツなどもハンガーに掛けたまま輸送でき、衣類がしわになることはありません。
●食器用ボックス
多数の食器を一つの収納箱に収めることができます。
手間がかからず、梱包資材などのゴミも減らせます。
●パソコン用OAボックス
輸送途中の振動や衝撃からパソコンなどの電子機器を保護するボックスです。
■引っ越し用資材(2)
●巻ダンボール
家具や電器製品、その他の梱包をするときに便利です(輸送途中のすり傷防止)。
●エアーキャップ
家具などの梱包(緩衝用)に使用します。また、ガラス製品などは巻ダンボールと併用して利用します。
●ダンボール箱
用途に合わせ数種類のダンボールが必要になります。
・小…書籍、セトモノなど
・中…台所用品など
・大…洋服類など
●上部あて毛布・角あて
上部あて毛布は、ネット付き毛布や伸縮自在キルティングあて布(ハイパットなど)では覆いきれない部分の保護に使います。角あては、四スミの保護に使用します。
■その他の資材
●ガムテープ(約5cm幅のもの)
●養生テープ
●ポリヒモ
●ハニーペーパー
●クレープ紙 など
梱包はこんな点に注意を
運送事業者では、各種の引っ越し用資材を用意しています。一例を紹介しますので見積り時にご相談ください。
■電気製品などについて
電気製品などの梱包については、以下の点に注意してください。
冷蔵庫 | 漏水を防ぐために、前日にプラグを抜いて霜取りを行ってください。 |
洗濯機 | 一度スイッチを入れて排水状態にしてから水を抜き、排水ホースの中にも水が残っていないか確認してください。 |
石油ストーブ | タンク内の灯油を抜いて、風通しのよいところでカラ焚きをしてから、電池を抜いておいてください。 |
パソコンなどの電子機器 | 取り扱いについて、事前に運送事業者に相談しましょう。 |
■お客さまが荷造りするときは
あらかじめ、お客さまが自分で荷造りを行う場合には、次の点に注意をしましょう。
衣 類 | 衣装ケースやダンボール箱に詰めます。 |
ふとん類 | 積み上げた後、ふとん袋を逆さにかぶせ収納します。中にはガラスなどの割れ物を入れないようにします。 |
小皿・茶碗など | 1個ずつハニーペーパーやクレープ紙などで包み、クッション材を入れて小さな箱に入れます。 |
大きな食器 | クレープ紙などで包み、箱詰めは縦にします。 |
ビン類 | 一本ごとにクレープ紙などで丁寧にくるみ、立てたまま箱に詰めます。 |
書 籍 | 小さくて丈夫なダンボール箱に入れます。1箱あたりの重量は運びやすいよう20kg以下にします。 |
■日用品は最後に荷造りを
食器や食品、タオル、トイレットペーパー、下着、子供の着替え、パジャマなど、最後まで使用していたものは転居先で最初に使用するものです。
これらの日用品は、最後に荷造りし、他の荷物と区別できるマークをしておくと便利です。